クラウドストレージを選ぶ際、pCloudとMEGAは必ず比較対象に挙がる2大サービスです。どちらも買い切りプランを提供し、プライバシーを重視しています。Google DriveやDropboxのような大手とは異なり、両者とも「ユーザーのプライバシー保護」を最優先に掲げています。
しかし、同じ「プライバシー重視のクラウドストレージ」でも、両者には明確な違いがあります。この記事では、20項目以上で徹底比較し、あなたに最適なサービスがどちらかを明確にします。
結論:長期利用ならpCloudがおすすめ
買い切りプランの価格、法的保護、使いやすさでpCloudが優位です。 ただし、標準でゼロ知識暗号化が必要な場合はMEGAも選択肢に。
企業概要:pCloudとMEGAの背景
サービスを比較する前に、両社の背景を理解しておきましょう。クラウドストレージは長期間利用するサービスなので、企業の信頼性は重要な判断材料です。
pCloud
- 本社: スイス・ツーク
- 設立: 2013年
- ユーザー数: 2,200万人以上
- 法的保護: スイス連邦データ保護法(FADP)
- データセンター: ルクセンブルク(EU)または米国(選択可)
MEGA
- 本社: ニュージーランド・オークランド
- 設立: 2013年(Kim Dotcom氏が創業)
- ユーザー数: 2億5,000万人以上
- 法的保護: ニュージーランドプライバシー法
- データセンター: 複数国に分散
注目ポイント: MEGAはMegauploadの後継サービスとして、Kim Dotcom氏が2013年に設立しました。しかし、同氏は2015年に経営から離れています。現在は別の経営陣が運営しており、過去のイメージとは異なる堅実なサービスになっています。
早見表:pCloud vs MEGA 20項目比較
| 項目 | pCloud | MEGA | 勝者 |
|---|---|---|---|
| 本社所在地 | スイス | ニュージーランド | pCloud |
| 買い切り2TB | $279 | €399 | pCloud |
| 無料プラン | 10GB | 20GB | MEGA |
| ゼロ知識暗号化 | オプション(有料) | 標準搭載 | MEGA |
| 転送量制限 | なし | あり | pCloud |
| 仮想ドライブ | あり | なし | pCloud |
| メディア再生 | 優秀 | 普通 | pCloud |
| 日本語対応 | アプリのみ | アプリのみ | 引き分け |
| 最大容量 | 10TB | 16TB | MEGA |
| 総合評価 | ★★★★★ | ★★★★☆ | pCloud |
料金比較:買い切りプラン
両サービスとも買い切り(Lifetime)プランを提供していますが、価格には大きな差があります。長期利用を前提とするなら、この価格差は非常に重要です。
| 容量 | pCloud | MEGA | 差額 |
|---|---|---|---|
| 500GB | - | €199(約32,000円) | - |
| 1TB | $199(約30,000円) | - | - |
| 2TB | $279(約42,000円) | €399(約64,000円) | pCloud約22,000円安い |
| 4TB | - | €599(約96,000円) | - |
| 10TB | $599(約90,000円) | - | - |
※2026年2月時点の価格。為替レートにより変動します。pCloudはバレンタインセール価格。
価格面ではpCloudが圧倒的に有利
2TBプランで比較すると、pCloudは約22,000円安く購入できます。10年使うと考えれば、この差額は非常に大きいです。
月額プランの比較
買い切りではなく月額プランを検討している場合の比較も見てみましょう。
| 容量 | pCloud(年払い) | MEGA(年払い) |
|---|---|---|
| 500GB | $49.99/年 | €49.99/年 |
| 2TB | $99.99/年 | €99.99/年 |
月額プランはほぼ同価格ですが、3年以上使うなら買い切りの方がお得です。pCloudの買い切り2TBは月額3年分の価格で永久に使えます。
セキュリティ比較:暗号化と法的保護
両サービスともセキュリティを重視していますが、アプローチが異なります。この違いを理解することが、選択の重要なポイントになります。
pCloud
- スイス法による法的保護
世界最強のプライバシー法。米国PATRIOT法の影響を受けない
- AES-256暗号化(標準)
転送中・保存中ともに暗号化
- pCloud Crypto(オプション)
ゼロ知識暗号化。追加$125で永久利用可能
- 二要素認証対応
MEGA
- ニュージーランド法
Five Eyes同盟国だが、比較的プライバシー保護が強い
- エンドツーエンド暗号化(標準)
全ファイルが自動的に暗号化
- ゼロ知識暗号化(標準)
追加料金なしで利用可能
- 二要素認証対応
暗号化の違いを理解する
ゼロ知識暗号化とは?
サービス提供者(pCloudやMEGA)でさえ、ユーザーのファイル内容を見ることができない暗号化方式です。暗号化キーはユーザーのみが持ちます。
pCloudとMEGAの違い
MEGAは標準でゼロ知識暗号化を提供しますが、pCloudはオプション(pCloud Crypto)として提供しています。ただし、pCloudは「法的保護」という別の強みがあります。スイス法は、政府機関からのデータ開示要求に対して非常に厳格です。
MEGAの過去のセキュリティ問題
2022年、MEGAの暗号化実装に脆弱性が発見されました(RSA鍵の復元が可能)。現在は修正されていますが、この事例はセキュリティ監査の重要性を示しています。pCloudは同様の脆弱性報告はありません。
使いやすさ比較:日常利用の快適さ
日常的に使うサービスだからこそ、使いやすさは重要です。両者の使い勝手を詳しく比較します。
デスクトップアプリの違い
pCloud Drive(仮想ドライブ方式)
pCloudは「仮想ドライブ」としてマウントされます。エクスプローラーやFinderに新しいドライブとして表示され、通常のフォルダと同じように操作できます。
- ローカルストレージを消費しない
- 直感的な操作感
- 必要なファイルだけオフライン化可能
MEGAsync(同期フォルダ方式)
MEGAは「同期フォルダ」方式を採用。指定したフォルダがクラウドと同期されます。Dropboxと同じ方式です。
- オフラインでも全ファイルにアクセス可能
- ローカルストレージを消費する
- 大容量プランだとPCの容量が足りなくなる可能性
メディア再生機能
pCloud
- 動画ストリーミング再生
- 音楽プレイヤー内蔵
- 写真ギャラリー表示
- プレイリスト作成可能
MEGA
- 基本的な動画再生
- 音楽再生(基本機能のみ)
- 写真プレビュー
- プレイリスト機能なし
転送量制限
MEGAには転送量制限がある
MEGAは無料プランで1日あたり約1-5GBの転送量制限があります。有料プランでも制限は緩和されますが完全になくなるわけではありません。pCloudには転送量制限がありません。
それぞれのメリット・デメリット
pCloudのメリット・デメリット
メリット
- ✓ 買い切り価格が安い(2TB $279)
- ✓ スイス法による最強の法的保護
- ✓ 仮想ドライブで使いやすい
- ✓ メディア再生機能が優秀
- ✓ 10TBプランがある
- ✓ 転送量制限なし
- ✓ Linux対応
デメリット
- ✗ ゼロ知識暗号化は別料金($125)
- ✗ 無料プランは10GBのみ
- ✗ サポートは英語のみ
- ✗ 4TBプランがない
MEGAのメリット・デメリット
メリット
- ✓ 無料で20GB使える
- ✓ 標準でゼロ知識暗号化
- ✓ 4TBプランがある
- ✓ ユーザー数が多い(2.5億人)
- ✓ チャット機能内蔵
デメリット
- ✗ 買い切り価格が高い(2TB €399)
- ✗ 転送量制限がある
- ✗ メディア再生機能が弱い
- ✗ 過去にセキュリティ問題あり
- ✗ 同期フォルダ方式でローカル容量を消費
- ✗ Five Eyes同盟国
よくある質問(FAQ)
Q: pCloudとMEGA、どちらが安全?
A: 技術的な暗号化ではMEGAが標準でゼロ知識暗号化を提供しています。しかし、法的保護の観点ではスイス本社のpCloudが優位です。最高レベルのセキュリティを求めるなら、pCloud + pCloud Crypto($125)の組み合わせがおすすめです。
Q: MEGAの転送量制限はどれくらい?
A: 無料プランでは1日あたり約1-5GB程度です。有料プランでは緩和されますが、大量のファイルを一度にダウンロードする場合は制限に引っかかる可能性があります。pCloudには転送量制限がありません。
Q: 両方を併用することはできる?
A: はい、可能です。例えば、MEGAの無料20GBを一時的なファイル共有に使い、pCloudの買い切りプランを長期保存用に使う、という使い分けができます。
Q: 写真・動画のバックアップにはどちらが向いている?
A: pCloudがおすすめです。メディア再生機能が優秀で、写真・動画をクラウド上で直接閲覧できます。また、仮想ドライブ方式なのでローカルストレージを消費しません。
Q: 機密文書の保存にはどちらが向いている?
A: 標準でゼロ知識暗号化が必要ならMEGA、法的保護を重視するならpCloud + pCloud Cryptoがおすすめです。どちらも高いセキュリティを提供しますが、アプローチが異なります。
最終結論:どちらを選ぶべき?
pCloudがおすすめの人
- • コストパフォーマンスを重視する人
- • 写真・動画・音楽を多く保存する人
- • 法的なプライバシー保護を重視する人
- • 10TB以上の大容量が必要な人
- • 使いやすさを重視する人
- • 転送量を気にせず使いたい人
- • Linuxユーザー
MEGAがおすすめの人
- • 無料で多くの容量を使いたい人
- • 標準でゼロ知識暗号化が必要な人
- • 4TBプランがちょうど良い人
- • 価格より暗号化を最優先する人
- • チャット機能も使いたい人
最終結論
長期的なコストパフォーマンスと使いやすさを重視するなら、pCloudがおすすめです。特にバレンタインセール中は2TBが$279で購入でき、MEGAより約22,000円お得です。
標準でゼロ知識暗号化が必要な場合はMEGAも選択肢ですが、pCloud + pCloud Crypto(合計$404)でも同等のセキュリティを実現でき、法的保護の面ではpCloudが優位です。
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