セキュリティ解説

pCloudセキュリティ・暗号化
完全解説2026

pCloudの安全性を徹底検証。pCloud Encryptionは本当に必要? あなたのデータを守る仕組みを詳しく解説します。

最終更新:2026年2月5日
読了時間:約15分

「pCloudに大切なデータを預けても大丈夫?」「セキュリティは信頼できる?」「pCloud Encryptionって何?必要なの?」

クラウドストレージを選ぶ際、セキュリティは最も重要な要素の一つです。特に、買い切りプランで長期間データを預ける場合、その安全性は十分に確認しておく必要があります。

この記事では、pCloudのセキュリティ体制を法的保護技術的保護物理的保護の3つの観点から徹底解説。さらに、オプションのpCloud Encryptionが本当に必要かどうかも検証します。

この記事でわかること

  • • pCloudの標準セキュリティ機能(無料で使える保護機能)
  • • スイス法によるプライバシー保護の重要性
  • • pCloud Encryptionの仕組みと料金
  • • Encryptionが必要な人・不要な人の判断基準
  • • 他社(Dropbox, Google Drive, OneDrive)との安全性比較
  • • データセンターの物理的セキュリティ
  • • 二要素認証の設定方法
  • • よくある質問(FAQ)

pCloudの標準セキュリティ機能

pCloudは、追加料金なしで以下のセキュリティ機能を提供しています。これらは無料プランでも有料プランでも同様に利用できます。

転送時の暗号化(TLS/SSL)

すべてのデータ転送はTLS/SSL暗号化で保護されています。これは銀行のオンラインサービスと同等のセキュリティレベルです。あなたのPCやスマホからpCloudサーバーまでの通信は、第三者に傍受されても解読できません。

保存時の暗号化(AES-256)

サーバーに保存されるデータはAES-256暗号化で保護されています。これは軍事レベルの暗号化規格で、現在の技術では解読に数十億年かかると言われています。

二要素認証(2FA)

アカウントへの不正アクセスを防ぐため、二要素認証を設定できます。Google Authenticator、Authy、Microsoft Authenticatorなどに対応。パスワードが漏洩しても、第二の認証がなければログインできません。

共有リンクのパスワード保護

ファイル共有時にパスワード有効期限を設定できます。意図しない第三者へのアクセスを防止し、共有リンクが漏洩しても安全です。

その他の標準セキュリティ機能

冗長化バックアップ

すべてのファイルは最低3つの異なるサーバーに保存されます。1つのサーバーが故障しても、データは失われません。

デバイス管理

アカウントにログインしているデバイスを一覧で確認でき、不審なデバイスを遠隔でログアウトさせることができます。

ログイン通知

新しいデバイスからのログインがあった場合、メールで通知を受け取ることができます。不正アクセスを早期に発見できます。

スイス法によるプライバシー保護

pCloudの最大のセキュリティ上の強みは、スイスに本社を置いていることです。これは単なる地理的な事実ではなく、あなたのデータがどの法律で保護されるかを決定する極めて重要な要素です。

なぜスイスが重要なのか?

CLOUD Act(クラウド法)の影響を受けない

米国政府は、米国企業に対してサーバーの所在地に関わらずデータ開示を強制できます(CLOUD Act)。Google、Dropbox、OneDriveなどの米国企業は、この法律に従う義務があります。しかし、スイス企業であるpCloudはこの法律の適用外です。

世界最高水準のプライバシー保護法

スイスのデータ保護法(FADP)は、EUのGDPRと同等以上の厳格さを持ちます。ユーザーの同意なくデータを第三者に提供することは法律で禁止されています。スイス政府でさえ、正当な法的手続きなしにデータにアクセスすることはできません。

政治的中立性と安定性

スイスは永世中立国であり、外国政府からの圧力を受けにくい環境にあります。また、政治的・経済的に非常に安定しており、突然の法改正や政府介入のリスクが低いです。

銀行秘密の伝統

スイスは何世紀にもわたって銀行秘密を守ってきた国です。この文化は、デジタルデータの保護にも受け継がれています。

pCloudを選ぶということは、あなたのデータを法的に保護された「聖域」に置くことを意味します。これは、Google DriveやDropboxでは得られない保護です。

米国法 vs スイス法:比較表

項目米国法(CLOUD Act)スイス法(FADP)
政府のデータアクセス令状なしで可能な場合あり厳格な法的手続きが必要
外国政府への開示米国政府の要求で可能原則拒否
ユーザーへの通知禁止される場合あり原則通知義務あり
サーバー所在地の影響関係なく開示義務スイス国内法のみ適用

データセンターの物理的セキュリティ

pCloudのデータは、ルクセンブルクとダラス(米国)にある最高水準のデータセンターに保存されています。EUデータセンターを選択すれば、データは完全にEU圏内に保存されます。

物理的セキュリティ

  • • 24時間365日の監視カメラ
  • • 生体認証によるアクセス制御
  • • 武装警備員による巡回
  • • 多層的なセキュリティゲート

環境制御

  • • 冗長化された電源システム
  • • 高度な消火システム
  • • 精密な温度・湿度管理
  • • 自然災害対策

データセンターの選択

pCloudでは、アカウント作成時にデータセンターの場所を選択できます。プライバシーを重視する場合はEUデータセンター(ルクセンブルク)を選択することをおすすめします。

pCloud Encryptionとは?

pCloudには、標準のセキュリティに加えて、オプションのpCloud Encryption(別名:Crypto)という機能があります。これは追加料金が必要ですが、最高レベルのセキュリティを提供します。

pCloud Encryptionの仕組み

ゼロ知識暗号化(Zero-Knowledge Encryption)

pCloud Encryptionを使用すると、ファイルはあなたのデバイス上で暗号化され、暗号化された状態でサーバーに送信されます。これを「クライアントサイド暗号化」または「ゼロ知識暗号化」と呼びます。

  • 暗号化キーはあなただけが持っている - pCloudサーバーには暗号化キーは保存されません
  • pCloud社員でさえファイルの中身を見ることができない - 技術的に不可能です
  • 政府機関からの開示要求があっても対応不可能 - 暗号化されたデータしか渡せません

pCloud Encryptionの料金

プラン通常価格セール価格
Encryption 年額$49.99/年-
Encryption Lifetime(買い切り)$150$125

標準暗号化 vs pCloud Encryption:詳細比較

項目標準暗号化pCloud Encryption
暗号化方式サーバーサイド(AES-256)クライアントサイド(AES-256)
暗号化キーの管理pCloudが管理ユーザーが管理
pCloud社員のアクセス技術的に可能不可能
政府開示要求への対応対応可能技術的に不可能
パスワード紛失時復旧可能復旧不可能
ファイル共有通常通り可能制限あり
ブラウザでのプレビュー可能不可能
料金無料(標準機能)$125(買い切り)

pCloud Encryptionは必要?判断基準

結論から言うと、多くの人にとってpCloud Encryptionは不要です。標準のセキュリティで十分なケースがほとんどです。しかし、特定の状況では必須となる場合もあります。

Encryptionが必要な人

  • 機密性の高いビジネス文書を保存する人
  • 医療・法律関連の個人情報を扱う人
  • ジャーナリスト、活動家、内部告発者
  • 政府機関からのアクセスを完全に防ぎたい人
  • 最高レベルのプライバシーを求める人
  • 企業の知的財産を保護したい人

Encryptionが不要な人

  • 家族写真・動画のバックアップ目的
  • 一般的なドキュメントの保存
  • 音楽ファイルの保存
  • 特に機密性の高くないデータ
  • コストを抑えたい人
  • ファイル共有を頻繁に行う人

判断基準

「このファイルが万が一流出したら、人生に重大な影響がある」と思うデータがある場合は、pCloud Encryptionを検討してください。そうでなければ、標準のセキュリティで十分です。

pCloud Encryptionの注意点

パスワードを忘れると復旧不可能

Encryptionのパスワードを忘れると、pCloud社でも復旧できません。パスワードは必ず安全な場所に保管してください。

暗号化フォルダ内のファイルは共有に制限あり

暗号化されたファイルは、通常の方法では共有できません。共有したい場合は、暗号化フォルダの外に移動する必要があります。

ブラウザでのプレビュー不可

暗号化されたファイルは、ブラウザでプレビューできません。閲覧するには、ファイルをダウンロードして復号化する必要があります。

他社との安全性比較

pCloudのセキュリティを、主要なクラウドストレージサービスと比較してみましょう。

項目pCloudDropboxGoogle DriveOneDrive
本社所在地スイス米国米国米国
CLOUD Act適用対象外対象対象対象
転送時暗号化TLS/SSLTLS/SSLTLS/SSLTLS/SSL
保存時暗号化AES-256AES-256AES-256AES-256
ゼロ知識暗号化オプションなしなしなし
二要素認証対応対応対応対応
データ利用(広告等)なしなしありなし

技術的なセキュリティレベルは各社同等ですが、法的保護の観点ではpCloudが最も優れています。スイス法の下で運営されていること、そしてゼロ知識暗号化オプションがあることが大きな差別化ポイントです。

よくある質問(FAQ)

Q: pCloudはハッキングされたことがありますか?

A: pCloudは2013年の創業以来、重大なセキュリティ侵害は報告されていません。同社は定期的に第三者によるセキュリティ監査を受けており、脆弱性が発見された場合は迅速に対応しています。

Q: pCloudは私のファイルを見ることができますか?

A: 標準の暗号化では、技術的にはpCloud社員がファイルにアクセスすることは可能です。ただし、スイス法により、正当な法的手続きなしにアクセスすることは禁止されています。完全なプライバシーを求める場合は、pCloud Encryptionを使用してください。

Q: 二要素認証は必ず設定すべきですか?

A: 強くおすすめします。二要素認証を設定することで、パスワードが漏洩しても第三者がアカウントにアクセスすることを防げます。設定は数分で完了し、Google Authenticatorなどの無料アプリで利用できます。

Q: pCloud Encryptionのパスワードを忘れたらどうなりますか?

A: 残念ながら、復旧は不可能です。これはゼロ知識暗号化の特性であり、pCloud社でもパスワードを知ることはできません。パスワードは必ず安全な場所(パスワードマネージャーなど)に保管してください。

Q: EUデータセンターと米国データセンター、どちらを選ぶべき?

A: プライバシーを重視する場合は、EUデータセンター(ルクセンブルク)をおすすめします。EUのGDPR規制下で運営されており、米国法の影響を受けません。日本からのアクセス速度はどちらも大差ありません。

Q: pCloudが倒産したら、データはどうなりますか?

A: pCloudは2013年から安定して運営されており、2,200万人以上のユーザーを抱えています。万が一の場合でも、事前に通知があり、データをダウンロードする時間が与えられるのが一般的です。重要なデータは定期的にローカルにもバックアップしておくことをおすすめします。

結論:pCloudは信頼に値するサービス

pCloudのセキュリティを総合的に評価すると、以下のことが言えます。

標準セキュリティで十分な保護

一般的な用途(写真、動画、ドキュメントのバックアップ)であれば、標準のセキュリティで十分です。AES-256暗号化、TLS/SSL、二要素認証など、業界標準のセキュリティ機能が揃っています。

スイス法による法的保護

米国企業のクラウドサービスにはない、強力な法的プライバシー保護があります。CLOUD Actの影響を受けず、あなたのデータは法的に守られています。

最高レベルのセキュリティも選択可能

機密データを扱う場合は、pCloud Encryptionで完全な保護を実現できます。ゼロ知識暗号化により、pCloud社でさえあなたのファイルを見ることができません。

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